てんかん患者のてんかん患者によるてんかん患者のためのブログ

てんかんという脳の病気を持っている僕は”不遇”なのかもしれないが、断じて”不幸”ではない。

てんかんという脳の病気を持っている僕は”不遇”なのかもしれないが、断じて”不幸”ではない。

「てんかんという脳の病気を持っています。なので、とても不幸です。」

一般的に考えれば、この文章が合っているのかもしれません。普通に考えれば病気を持っていることは、ネガティブなことだし、そこから連想されるものは、”不幸”です。

しかし、僕は胸を張って言えます。

「てんかんという脳の病気を持っています。けれど、とても幸せです。」

 

 

笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。

僕はてんかんという不遇を受けていますが、断じて不幸ではありません。

ただ、始めからそのように思えたわけではなく、不幸だと感じていたときもありました。

しかし、今までの人生を通じて必ずしも、不遇=不幸ではないということに気付くことができました。

 

幸せは自分の身に起こった出来事で決まるわけではない。

突然ですが、質問です。

下半身麻痺になった人と、数億円の宝くじが当たった人、より幸せになれるのはどちらでしょうか?

 

少し想像してみましょう。

車を運転中に追突事故に巻き込まれてしまったあなた。救急車で病院に搬送され、ベットの上で目を覚ますと、足の感覚がありません。

「あなたの足は、もう2度と動くことないでしょう。」耳を疑いたくなるようなことを医者から告げられます。今まで当たり前のように動いていたこの足は、もう自分の力で動くことはないのです。

 

どうでしょうか?少し考えただけで、暗い気持ちになってしまいますね。すいません。

足が動かないことに対する未来に、不安や心配が浮かんできたと思います。

 

では続いて、もう一方を考えてみましょう。

道を歩いていると、たまたま目に止まった”宝くじ”の文字。「たまには、買ってみるか。」何の気なしに買った宝くじを財布にしまいこみます。それから1ヶ月。財布のレシートを整理していると、記憶から忘れ去られていた宝くじが出てきました。「そういえば買ったなぁ。」少しの期待も抱きませんが、一応サイトで当選確認をします。一桁ずつ照らし合わせながら確認していくと、手元にあるくじと、スマホに映し出されている数字が一致!当選金額は「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん・・・・・1億!!!」

 

さぁ、どうでしょうか?すごくわくわくしますよね。

1億円を何に使おうか考えただけで、胸がどきどきします。

 

 

さて、下半身麻痺になるのと、数億円の宝くじが当たるのとでは、一体どちらが幸せなのでしょうか?

 

想像に容易いかもしれません。

しかし、現実はあなたの想像と異なる結果のようです。

下半身麻痺になった人と、数億円の宝くじを当てた人の1年後の幸福度が変わらないというデータがあります。(Ted talks「私たちが幸せを感じる理由」  より)

納得し難いですが、このようなデータもあるそうです。

 

他にもこんなデータがあります。

最愛の人を突然失ったとき、幸福度は一時的にガクっと落ちるが、平均4〜5年で元の幸福度にまで戻る。むしろ、元の幸福度を越えることも多い。(書籍「幸福の計算式」より)

普通に考えれば、不幸に直結するようなことでも、実はそうではないこともあるようです。

どうやら、幸福とは自分の身に起こった出来事で決まるわけではないようです。

僕の身に降りかかった、てんかんという”不遇”

高校1年のときに突然意識を失って倒れ、僕はてんかんと診断されました。

てんかんは僕にたくさんの不遇をもたらしました。

 

・いつ発作が出るのかという不安

・恋人に陰口を言われる

・仕事に就けない日々

・夢を挫折

 

これらの経験から、”てんかんを持っている僕は、幸せにはなれないんだ”と思うようになっていきました。

てんかんという不遇になり、人生は不幸なものだと決めつけてしまっていたのです。

 

しかし、ある日友達に言われた、「てんかんって、すごい個性だよね。」という一言で、てんかんに対する考えた方が大きく変わっていきました。

それから僕は、てんかんだからできることを探して、行動に移した結果、ある1つの思いを得ることができました。

それこそが、僕の人生を不幸から幸福へと、転換させてくれたのです。

 

てんかんになったからこそ得たもの

僕を不幸から幸福へと変えた思い、それは、”感謝の気持ち”です。

 

てんかんになって、1人で生きているわけではないということを知りました。

僕を支えてくれる家族がいて、友達がいて、同僚がいます。色んな人に支えられているから、生きることができています。

物だってそうです。パソコン、スマホ、机、椅子、お昼に食べたカレー、机の脇にあるお茶。色んなものがいてくれるからこそ、不自由のない生活を送れています。

 

感謝の気持ちが持てるようになって、生きていることに対しても「ありがとう」と思えるようになりました。

そしてその気持ちは、僕に幸福感をもたらしてくれたのです。

 

てんかんという不遇があるけれど、それ以上に恵まれていることに気が付いたのです。

僕は今、幸せだ。

12年間てんかんを持って毎日を生きていく中で、不幸に感じることも多々ありました。けれどそれは、てんかんでなく、僕自身の考え方がそう感じさせていたのです。

てんかんが、僕の人生を不幸にするのか幸福にするのかを決めるわけではありません。

僕の人生がどうなっていくのかは、僕が決めるのです。

 

てんかんになって不遇に嘆いていれば、不幸になります。しかしそこから何かを得ようと考え、行動に移すことで、幸せにもなれるのです。

 

てんかんを持っていて大変なこともあります。けれど、それ以上に幸せなことがあります。だから僕は胸を張って言えるのです。

「てんかんという脳の病気を持っています。けれど、とても幸せです。」と。

 

 

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