てんかん患者のてんかん患者によるてんかん患者のためのブログ
てんかん治療のためにとても大切な「記録する」ということ。

笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。

 

てんかんと生きていく上で、重要なことは、てんかんを受け入れるということだと思っています。

しかし、この受け入れるというのが、中々難しいです。僕自身も、てんかんを受け入れるまでに、9年近くが掛かりました。

その中で、てんかんを受け入れるまでには、いくつかのステップがあることに気がつきました。

そこで今回は、てんかんを受け入れる1つのステップ「知る」について、もうお伝えしたいと思います。

 

自分のてんかんをちゃんと「知る」ためには、「記録する」ということが、大切だったのです。

どんなてんかん?

自分が持っているてんかんが、どんなものなのか知るとは、とても大切です。

それが分かることで、治療方針や飲む薬も変わっていきます。発作の傾向を知ることで、発作が出ないように対策が取れることもあります。

 

僕自身も「貧血」と思われていたものが、「痙攣して倒れた」という情報が知れたことで、「てんかん」だと分かり、薬が処方されました。

 

このように治療する上でも、どんな症状、どんな発作なのか知る必要があります。

しかし、てんかん発作のやっかいなところは、”診察時に情報が少ないと、正しい判断がつきにくい”ということです。

てんかんを知るには、発作時の情報が命です。

そのために「記録する」のが、キーポイントになります。

記録するべきこと

てんかん発作が起きたら、そのときの様子をしっかりと記録しておきましょう。

てんかんを持つ人と、その家族が安心して暮らすためのアドバイスを紹介するサイト「epiサポ」では、以下の項目を記録することを勧めています。

【時刻】発作がおこった時間 (目が覚めているとき、眠気のあるとき、睡眠中、起床時 など)

【発作のタイプ】 どのような発作がおこったか(強直発作、脱力発作、非定型欠神 など) 担当医師と相談の上、あらかじめ発作ごとに記号(○、×、△ など)を決めておくと良いでしょう。

【状況】 発作がおこったときの状況 (発熱があった、疲れていた、睡眠不足であった など)

【発作の始まり】 発作が始まったときの状態 (意識の有無、転倒、けいれん、手足がピクッとしたなど)

【発作の経過】 発作がどのように進展したか、どのくらい持続したか(目、頭、からだの動き、表情・顔色、けいれんの部位 など)

【発作後の様子】 発作が落ち着いたときの状態 (意識が戻った、眠ってしまった、興奮していた、もうろうとしていた など)

以上の項目になります。

中でも、発作の最中の体の動きに、注目するのが大事だそうです。

僕が医師の方に教えて頂いたのは、「発作の最中に、目がどこを向いていたのかは、てんかん発作の原因を知る上で大きな情報になります。」ということです。

どの方向を向いているかによって、脳のどの位置に発作の原因があるのか、知る手掛りになるそうです。

1番効果的かつ、簡単な方法

「記録する」とは言っても、いざ発作が出ると、なかなか覚えておくのは、難しいかもしれません。

そんなときの方法として、「動画で撮影する」というのが、効果的な方法として、上げられます。

 

動画で撮影しておけば、発作のときの様子を、そのまま先生に見てもらうことができ、診断の大きな助けになります。

 

もちろん、発作の様子を撮影して残して見返すというのは、そのときの感情を思い起こすことに繋がるので、恐いことでもあります。

しかし、発作が出て、まだまだ情報が少ないという状況でしたら、勇気を出して「動画で撮影する」という方法も1つの手なのです。

「知る」ために「記録する」

てんかんと付き合っていくためには、自分のてんかんを正しく知る必要があります。

そのためにも「記録する」ということを、意識して欲しいと思います。

 

僕の場合、母がノートに僕のてんかんのことを記録してくれていました。

  • いつ発作が出たのか
  • どんなときに出たのか(睡眠不足時など)
  • どこを怪我したのか
  • その後の治療はどうなっていったか

これらを記録してくれたおかげで、のちのち「朝に発作が出ていることが多いから、睡眠に影響しているのかな?」というのが分かりました。

 

記録しておくことで、後で見返すこともできます。そこから統計的に、発作の傾向を探ることもできます。

 

自分のてんかん発作を記録することは、てんかんを知る上でとても大事な要素です。

もし、記録を取っていない方がいたら、記録を取ってみては、いかがでしょうか?

 

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

当ブログは「てんかんを持っている方に元気や勇気を届けたい」という思いで運営しております。

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