笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。
てんかんになり、14年が経ちました。
初めは受け入れられなかったてんかんですが、色々なことがきっかけで、少しずつ受け入れられるようになっていきました。
そこで、てんかんを受け入れるのに必要だったことを、1つずつ紹介していきたいと思います。
第1回目の今回は、「知る」ということです。
てんかんを受け入れるためには、「知る」という工程が必要不可欠だと感じています。
てんかんを受け入れるファーストステップ「てんかんのことをちゃんと知る」
みなさんは、自分の病気をどのくらい知っているでしょうか?
僕は、てんかんを受け入れるために「自分の持っているてんかんについて、しっかりと知っておく」というのが、とても大切だと考えています。
てんかんの場合であれば、「てんかんの専門の先生に診てもらう」ことが、とても大切です。
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自分のてんかんをしっかり知ることで、少しずつ受けいれられるようになっていきます、
むしろ、知らずに受け入れるなんて、不可能ではないでしょうか?
暗闇の中で、見えない敵と戦っても勝てっこありません。
受け入れるのには、まず知ることから始めてほしいと思います。
なぜ知ることが大切なのか?
あなたは、「箱の中身はなんだろな?」というゲームをご存知ですか?
中身が見えない箱の中に手を入れ、何が入っているのかを、手の感覚だけで当てるというゲームです。
※イメージ
バラエティ番組ではおなじみのこのゲーム。一番の魅力は、何が入っていたとしても恐怖感が生まれるというところです。
挑戦者は、中身がタワシだったとしても、
- 「動いた!!!」
- 「刺してきた!!!」
などと、慌てふためきます。しかし、徐々に慣れてきて、触れるようになってくると、それがタワシと気づき、「なんだ、タワシかよっ!」と拍子抜けしてしまいます。
一体なぜ、こんなにもタワシに怯えてしまうのでしょうか?
それは、中身が見えていなくて、正体不明だからです。
もしこれが、箱の中身が丸見えだったとしたら、誰もタワシに怖がることはないでしょう。
このゲームから分かるように、得体の知れないもの、正体が分かっていないものに、人は恐怖を覚えてしまうのです。
自分のてんかんのことをどこまで知っている?
あなたも、中身をちゃんと知らないまま、てんかんという箱の中に手を入れてしまっていませんか?
それではいつまで経っても、てんかんに対しての恐怖感や嫌悪感は、なくなりません。
てんかんのことを受け入れるためには、箱の中身をクリアにする必要があります。
- 何が原因なのか?
- どういうときに発作が出るのか?
- 合っている薬を飲んでいるか?
これらが明確にわかるようになって、初めて、受け入れる準備ができたと言えると思います。
てんかんではなく「若年性ミオクロニーてんかん」だ。
僕は16歳のときに、初めててんかん発作が出ました。
その後、脳神経外科に通い、「てんかん」という診断を受け、薬での治療が始まります。
しかし、その後も発作が出ることが度々あり、「こんな生活がこの先も続いていくのかなぁ」と考えると、メンタル的にも疲弊していくようになっていました。
そんなある日、母さんが「浜松にてんかんセンターができるって!」と教えてくれました。僕はあまり乗り気ではありませんでしたが、母さんに連れられるがままに、診察を受けることになりました。
そこでは、今まで受けたことのない、脳波の検査なども行い、僕のてんかんについて徹底的に調べてくれました。
検査の結果、「若年性ミオクロニーてんかん」ということが判明し、僕のてんかんは主に”睡眠不足”が原因で起きるということも分かりました。
そこで、「治すというよりかは、一生付き合っていく病気」ということも理解し、
- ”睡眠をしっかり取ること”
- ”薬を欠かさず飲むこと”
これらを欠いてはいけないと知りました。
もちろん、自分のてんかんのことを正しく知ったからといって、治るというわけではありません。
しかし、正しく知ることで、気をつけなければいけない点や、今後の治療方針が明確になっていきます。
これは、心の負担を減らすのには、とても効果的でした。
僕の場合、「一生付き合っていくんだな」と腹を括ったことで、てんかんを”自分の体の一部”として考えられるようになっていきました。
知ることは理解の始まり。知らないことは誤解の始まり。
「なんかこの人苦手だなぁ。」
そんな人いますよね。でも、そういう人こそ、”話してみたら、意外といい人だった”みたいなこともあります。(もちろん、”やっぱり苦手だ!”ということもあります。笑)
ダウンタウンの松本さんも、後の相方である浜田さんと初めて会ったとき、ロン毛でパーマ頭だった浜田さんを見て、”こんなやつと仲良くなるかい”と思ったそうです。
それが今となっては、お笑いで天下を獲っているコンビだから、不思議ですよね。
知らないままでいたら、誤解ばかりが生まれてしまいます。
これは人間関係だけでなく、1人の人間の中でも起きています。
自分の病気のことを知ろうとせず、そのままにしてしまったら、いつまでも病気を受け入れられず、苦しい思いをしてしまいます。
どうか、あなたの元にやってきた病気が、”どんなやつなのか?”を、知ってあげて欲しいと思います。
てんかんであれば、「専門の先生に診てもらう」ことです。
全国にてんかんセンターがありますし、オンラインで相談をすることも可能です。
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「受け入れられない」と嘆くのではなくて、まずは「ちゃんと知る」ことから初めてみてはいかがでしょうか?
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最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
― てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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