笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。
母さんに「元気な子供に産んであげられなくてごめん」と言わせてしまったことで、僕以上に苦しんでいる存在に気付きました。
母さんのためにも、てんかんであることを受け入れ、前向きに生きようと思えるようになったのです。
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そんな思いが少しずつ実を結び始めた頃、僕の元に1本の電話が掛かってきました。
新聞に掲載。
講演活動が少しずつ、回数をこなせるようになっていったとき、1本の電話が掛かってきました。
「〇〇新聞のものですが…。」
なんと、それは新聞社からの取材オファーでした。
どうやら、てんかんに関する連続記事を掲載しているらしく、そのトリとして僕を取材したいとのことでした…!
「はい!お願いします!」と即答。
取材の日時を決め、実際に取材を受け、数日後に記事が出来上がりました。
僕の今までの経緯や、講演への思いなど、かなり大きな記事で紹介して頂けました…!
母さんに報告。
出来上がった記事を読んで、”自分の活動が少しずつ身を結び、認められてきているんだなぁ”と感じました。
そこで、母さんに報告することに。
実は、それまで自分が行なっている活動をちゃんと伝えていませんでした。(なんだか恥ずかしくて…。)
なんとなく「講演をしているよ〜」くらいでした。笑
でも胸を張って言えることだと思い、伝えることにしました。
「新聞に掲載してもらったよ。てんかんになったことからこそ感じたことや思ったことを伝えることで、病気で悩んでいる人に元気になってもらいたい。そんな活動をしているんだよ。」
嬉しそうに一言。
僕からの報告を聞いた母さんは、とても穏やかな表情でこう言いました。
「……あなたを産んだことを誇りに思うよ。」
思いもよらない一言でした。
「本当は、ずっとずっと、申し訳なく思ってたの。私のせいで苦しい思いをさせていたって。でも、それを乗り越えていると分かって、ほんとうに良かった。ありがとう。これからも頑張ってね。」
これまで抱えていた思いが溢れ出したかのようでした。
気がつくと僕も、母さんも、ボロボロになって泣いていました。
やっぱり、母さんもとても苦しんでいたようでした。でも、この日を境に、肩の荷が少し降りたのではないかなと感じています。
僕もすごく嬉しかったですし、何よりも母さんの嬉しそうな顔が今でも忘れられません。
母さんはその新聞記事を切り抜き、額に入れて飾ってくれています。
自分の考え方や行動で、周りの人の人生にも影響を与える。
僕はてんかんになり、様々なことを学びました。そして、母さんの存在があったことで、”1人で生きているわけではない”ということを、改めて知ることができました。
僕のことを僕よりも心配し、ときには僕以上に喜んでくれる。そんな支えがあったからこそ、今まで生きてこれました。
だからこそ、自分の考えや行動をもっと考えなければいけません。僕の考えや行動次第で、周りの人にも大きな影響を与えてしまいます。
きっと、僕がてんかんになったことに対して悩み続けていたら、母さんも悩み、苦しんでいたと思います。
てんかんを持っていたとしても、自分自身の考えを変え、行動を変えることで、僕だけではなく、母さんも救うことができました。
今日からできること。
自分自身の考え変え、行動を変える。
もしかしたら、それは簡単なことではないかもしれません。しかし、苦しい思いをしていて苦しいのは、あなただけではありません。
あなたを支えてくれる人のためにも、少しずつ行動を変えることから始めて欲しいと思います。
僕が1番始めにやったことは、「ありがとう」を言うということでした。
当たり前に出てくる食事、畳んで帰ってくる洗濯物、どれも感謝しなければいけないものばかりです。そうしたことをしてくれる母さんに「ありがとう」を少しずつ伝えていきました。
- 「ごちそうさまでした。ごはんありがとう。」
- 「洗濯物ありがとね。」
とても目を見ては言えませんが、少しずつ伝えていきました。
するとある日、母さんが照れくさそうにこんなことを言いました。
「いつも”ありがとう”って言ってくれて、ありがとね。そんな風に言ってくれるのは、あんただけだよ。」
ちょっとした言葉であっても、言われた方は覚えているものです。そして、僕も嬉しい気持ちになりました。
言葉を変えることが、1番簡単にできる最初の行動だと思います。
行動を変えるのが難しい人は、言葉から変えてみて欲しいと思います。
「ありがとう」を伝えてみると、心が温かくなります。そして、それは言われた方も同じです。
きっと、あなたも、周りの人も明るい気持ちになっていくはずです。
苦しみの中にいたとして、いつまでもそこにいるわけにはいきません。
あなたと、あなたを支えてくれる人のためにも、少しずつ行動を変えてみて欲しいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
― てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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