公開:2018.9.5 編集:2019.11.17
てんかん講師のリンカーン中村です。
てんかんになると、多くの人が薬との生活を余儀なくされます。
しかしこの生活は決して簡単なものではありません。
薬の飲み忘れは、発作に直結する
てんかんを持っている人は主に投薬での治療になります。
てんかんは主に、抗てんかん薬により治療を行います。
てんかん発作を起こさないように、大脳の過剰な電気的興奮を抑える働きを持っており、発作を起こす可能性のある間は、続けて飲み必要があります。(https://www.tenkan.info/cure/)
僕もてんかんだと診断されてから、「デパケン」という抗てんかん薬を約13年間食後に飲み続けています。
飲む回数や飲む量を変えながら、現在では朝晩1錠ずつで発作は出ないようになっています。
しかしその過程では、薬を日に1度に減らしたことで発作が出てしまったりもしてしまいました。
朝晩1錠ずつでも、1度飲み忘れてしまうだけで、発作が出てしまうこともあります。
てんかん患者にとって薬の飲み忘れは、発作に直結してしまう大きな原因になってしまうのです。
しかしついつい忘れてしまう・・・
‘薬の飲み忘れは、発作に直結する’
そうは分かっていても、実際に毎日確実に薬を飲み続けるというのは、努力が必要です。
一年を通して、毎日同じ場所でご飯を食べるわけではありません。
状況や環境が変わることは、しばしあるのです。
- 急いで支度をしなければいけないとき
- 友達と外で外食しているとき
- まだてんかんのことを知らない人と食事をしているとき(薬を飲んだことで、てんかんを悟られたくない)
状況によっては、忘れてしまったり、あとで飲もうと思うことがあります。
その結果、発作が起き「薬を飲んでいなかった・・・」と後悔に繋がってしまいます。
どんな状況でも同じように、薬を飲まなければいけないのです。
しかし、物事を習慣化するのはとても大変なことです。
どうすれば、薬を飲み忘れないようになるのでしょうか?
そこで今日は、僕が現在も‘薬を飲み忘れないために’続けていることをお伝えしたいと思います。
参考になるものがあれば、幸いです。
①見える場所に置いておく
薬を飲み忘れないために、見える場所に置いておくというのはとても有効です。
僕は、食卓の真ん中に薬を置いてあります。
こうしておけば、ご飯を食べ終わった後や、外食から帰ったあとなど、目に止まる可能性が上がるからです。
常に薬の存在を意識するようにしておくことが大切なのです。
東京で一人暮らしをしていたときには、玄関の内側に、「薬」と書いた紙を貼っていたこともあります。
自分の生活の中で、必ず取る行動や習慣の中に、薬を意識づけるきっかけを入れておくことで、飲み忘れの可能性はグッと下がっていきます。
②ケースに入れておく
僕は薬を月曜から日曜までの7個に区切られているケースに入れてあります。
1日の飲む量を目に見えるようにしておくことで、意識的に「今日も2錠飲まなければ」と刷り込ませることができます。
それに、朝の段階で夜の外食の予定が分かっていれば、そのまま持ち出すことも可能です。
そして万が一飲み忘れてしまったときも、そのケースを見ればそれが一目瞭然なのです。
「あっ、昨日1錠しか飲んでない・・・」
と分かることで、次への戒めにも繋がるので、その点でもオススメな方法です。
③持ち歩く
僕の場合、薬を飲み忘れる最も多いパターンが、外食など家でご飯を食べないときです。
それを防ぐために、最も有効な方法が薬を持ち歩くことでした。
僕は常日頃、財布の中に薬を入れて持ち歩いています。
基本的に財布とスマホはどこに行くにも、持っていきます。
財布の中に薬を入れておくことで、いざ外食のときでも‘持っていなかった’という物理的な問題は解消出来ます。
実際に財布の中に入れてあると、外食時の飲み忘れがとても少なくなりました。
しかし、これを行うときに気をつけなければいけないことがあります。
それは’定期的に薬を入れ替える’ということです。
ずーっと入れっぱなしにしておいたことで、薬がどろどろに溶けてしまっていたという経験をしたことがあります。
財布の中は薬を保管する上では、良い環境とは言い難いので、定期的に交換しておく必要があります。
ちなみに、‘ちょっとしたお守りに’という思いを込めて、僕は財布の中に薬を入れてあります。
以上3つが実際に僕が日常の生活で取り入れている、薬飲み忘れの予防になります!
他にも…
今では、薬飲み忘れ防止のアプリなどもあります。
こういうツールを使って、薬を飲んだのを管理するのもいいかと思います!
無料なので、試してみる価値はあります。
薬を飲み忘れないために!
てんかん患者は、薬を飲み忘れてしまうことで発作に直結してしまうことが少なくありません。
薬を飲むというのはとても大切なことです。
それを欠かさないためには、‘いかに薬の存在を日常に取り入れるか’だと思っています。
僕自身、いろいろな工夫や方法を試してきました。そして今の形に辿り着きました。
この方法は人によって様々だと思います。
こんな工夫をしている方も…!
僕も昔、玄関に「薬」と書いた紙を貼ってましたが、その斜め上をいく予防策!!
これなら確実に一度は思い出しますね😁
行動パターンから逆算して、いかに生活に落とし込むのか💡
勉強になります!! https://t.co/sxixC8ezZJ— リンカーン中村@てんかんYouTuber (@nakamura_ynwa) October 31, 2019
自分オリジナルな方法で、薬の飲み忘れと向き合っていくと、いいのかもしれませんね!
自分に合った方法で、薬の飲み忘れを防ぎ、上手くてんかんと向き合っていきましょう。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
当ブログは「てんかんを持っている方に元気や勇気を届けたい」という思いで運営しております。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
― てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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