笑顔届けるてんかん講師の中村真二です。
’てんかんになったことを周りの人に伝えるべきか’
これはてんかんになると誰もが悩むことだと思います。
症状にもよりますが、てんかん患者は、はたから見れば普通の人と特に変わりありません。
しかし、
・てんかんのことをちゃんと伝えたほうがいいのか?
・わざわざ伝えるべきではないのか?
多くの人が考えると思います。
今回は”仕事編”です。
僕なりの考えをまとめました。
“友達編”はこちら
結論から言うと・・・
「伝える」です。
僕は今まで様々な職種で働いたことがあります。
その中ではてんかんを伝えなかったこともあります。
あくまで僕の経験談ですが、伝えたほうがいいと思っています。
しかし、てんかんであることを伝えるときには、もう一つ伝えてほしいものがあります。
(ブロブの最後の方に書きましたので、気になる人は最後の項目まで読み飛ばして下さい。)
それを書く前に、まずはそれぞれのメリット・デメリットを考えてみます。
てんかんであることを”伝える、伝えない”、それぞれのメリット・デメリット
僕が感じたことをまとめました。
誰にでも当てはまる!というわけではないと思います。
しかしそれぞれにメリットデメリットがあると感じています
では、なぜ”伝える”ほうがいいのでしょうか?
伝えずに就職したときに感じた、心のモヤモヤと大きな不安。
僕は2回、てんかんであることを会社に伝えずに働いていたことがあります。
どちらも20歳前後のアルバイトのときでした。
「てんかんが持っていることで、バイトに落ちたくない!」という思いからでした。
しかし働き始めると、心にモヤモヤが生まれてくることに気づきました。
それは、自分の本当の姿を隠して働いていることに対する、罪悪感からくるものでした。
そしてそれ以上に、”もし仕事中に、てんかん発作が出たらどうしよう・・・”という思いを持つようになりました。
発作が出れば、仕事にも差し支えが出ますし、何よりも周りがどう感じるのかがとても不安でした。
そんなモヤモヤと不安を抱えながら働いていました。
てんかんであることを伝えるとなかなか受からない。だけど・・・。
どちらの職場も、それぞれ上京と帰郷のタイミングで辞めることになってしまいましたが、
”何事もなくて良かった。”という安堵がありました。
”次からは面接のときに、ちゃんと伝えよう”。そう決め、仕事を探すことにしました。
が、しかし。いざ面接のときに、伝えると全然受かりません。
もちろん、僕の態度や話し方がダメだったのかもしれません。けれど、そこから5社ほど、立て続けに受かりませんでした。
”てんかんを言わないほうがいいのかなぁ・・・”
そんな思いが頭をよぎりました。
しかし、めげずに次の仕事の面接でも、自分がてんかんであることを伝えました。
すると面接をしてくれた方が、「知り合いにてんかんを持っている人がいるよ」ということを僕に教えてくれました。
それから僕のてんかんのことについても色々と聞いてくださり、
・どんなてんかんなのか。
・どんなときに発作が出るのか。
などをしっかりと伝えました。
さらにそれに加え、自分が得意としていること、この会社で貢献できることも伝えました。
その結果、「是非、ここで働いて欲しい。」と、その場で言って頂けました。
それが今の職場です。
伝えることに対して不安はありましたが、心の中にあのモヤモヤは生まれませんでした。
むしろ僕の中に新しい思いが生まれました。
それは、
”てんかんを持っていることを伝えた上で雇ってくれたこの会社に、精一杯貢献しよう!採用してくれたこの人のために、一生懸命働こう!!”
という思いです。
今まで以上に、働くことに対しての嬉しさと、貢献したいという気持ち、そして感謝を持って、仕事に取り組めるようになりました。
その後は責任が増すポストに就いたり、プロジェクトのリーダーを任されることもありました。
僕がここまで頑張れたのは、”雇ってくれた恩返しをしたい”という思いが大きくあります。
今の職場でてんかんの発作は出ていませんが、もし出たとしても、”きっとみんな力になってくれるだろうなぁ”と思っています。
もちろん職場のみなさんは、僕がてんかんを持っていることを知っています。
てんかんを持っていることを伝えるときに、伝えるべきもう一つのこと。
色んな仕事をし、色んな面接を受けてきた中で感じたことがあります。それは、
”てんかんを持っている僕自身が、てんかんをどう考え、どうしていきたいのか伝えるのが大事”
ということです。
・「てんかんを持っていて、働けるのか不安に思っています。」
・「てんかんを持っていますが、しっかりとコントロールし、働くことを通して社会に貢献したいと思っています。」
あなたが面接官ならどちらの人を採用したいと思いますか?
たしかに、伝えることは恐怖です。
今でも初対面の人や僕のことをあまり知らない人に、”てんかん”であることを伝えることはとても怖いです。
でも、僕から一歩を踏み出さなければ、相手には何も伝わりません。
中には伝えることで、離れていく人もいます。それは仕方ないと思います。
でも離れていく人にばかり気にかけていたら、時間がもったいないです。
それよりも、てんかんを持っている自分を受け入れてくれる人のために、時間を使い、貢献していくべきだと思います。
もし今後、仕事に就くときにてんかんであることを伝えるか悩んだら、
”てんかんをどう考え、そんな自分がどう貢献できるのか”
を伝えて欲しいと思います。
世の中には、あなたを理解してくれる人、そして必要としている人、必ずいます。
僕はそれを信じて今までやってきました。
その人たちのためにも、是非一歩を踏み出して欲しいと思います。
※本内容はあくまで僕の個人的な見解です。てんかんは人により症状は様々です。就職を検討する際は、ご家族、医師の方と話し合った上で、決めて頂ければと思います。その上で本内容を参考にして頂けば幸いです。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
— てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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