笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。
「仕事に就けない…」
てんかんを持っていることで、こんな悩みを抱えていた時期があります。。。
しかし、あることを伝えると、すんなりと仕事が決まりました。
大事なのは、”てんかんを伝えること”よりも、それを“どう伝えるのか”だったのです。
仕事にてんかんが関係している?
てんかんを持っていることの悩みで多く聞かれるのが、「仕事」に関することです。
僕も実際に、仕事に就けない日々がありました。
アルバイトの求人で、「土日入れる方歓迎!」と書いてあり、面接で「土日は入れます!」と伝えても、てんかんのことを言うと不採用…。
逆に、てんかんを伝えないで面接を受けれる一発で受かったりしました。
そんなことが続くと、
「やっぱりてんかん持っていることを伝えると、仕事に就けないのかなぁ…。」
そう考えてしまいます。
ただ、てんかんを伝えないまま働いていると、周りの人、そして自分に嘘をついているように感じ、そのことに違和感やストレスを覚え、長くは続きませんでした。
「やっぱり、てんかんを持っていることを伝えた上で、働きたい…!!」
そう思うようになっていきました。
てんかんを持っていることはデメリットなのか?
しかし、雇う側の人からすれば、てんかんの人を採用するのは、やっぱり怖いと思います。
「てんかん…。初めて聞いたな。えっ、痙攣して倒れることがあるの?何かあったら嫌だな…。」
このように思われても不思議ではありません。周りにてんかんの人がいなかったら、尚更です。
では、てんかんを持っていることはデメリットしかないのでしょうか。
僕は自分の経験から、「てんかんを持っていることだけを伝えても、受からない。」と思いました。
どうすればいいのか考えた結果、次の3つを伝えることにしました。
- てんかんのことをしっかり伝える。
- 自分の良いところをもっと伝える。
- 自分がてんかんをどう思っているのかも伝える。(プラスな面)
これらを伝えることで、てんかんへのイメージが少しでも良い方向に変わるかもしれないと考え、実践してみることにしました。
いざ、勝負…!
シェアオフィスを展開している会社の面接を受けることが決まり、何度も頭の中でイメージトレーニングをしました。
そして面接当日。いつものように履歴書を渡し、てんかんであることを伝えます。
このとき「ん?」という表情をされます。が、これは想定内。
ここからが本番です。
「てんかんというのは脳の病気です。人によってそれぞれの症状があるのですが、僕の場合は突然全身が痙攣して、その後意識を失ってしまう発作があります。現在は毎日薬を飲んで発作が出ないようにコントロールしています。
僕の発作は主に、睡眠と関係しています。睡眠不足のときに発作が出ることが多いです。なので1日6時間以上は睡眠を取るようにしています。
最後に発作が出たのは2年ほど前で、今は毎日薬を飲むことと睡眠時間を確保することで、落ち着いた日々を過ごしています。」
途中で質問等も入りましたが、このように伝えました。
そして、
「中学生のときには生徒会長を務めるなど、人前に立つことが多かったので、何かイベントをする際などは、企画や運営などでお力になれることがあると考えております…!!」
と自分の良いところをアピールします!そこから、具体的に今行なっているイベントの話などをし、
- 司会やってみます!
- 交流会企画します!
など、求められているものに対して、自分が貢献できることを伝えていきました。
すると次第に面接官の表情も、明るくなっていきます。
そして、面接の最後にこう言いました。
「僕は、てんかんという病気を持っていますが、そこから多くのことを学びました。今後はそれらの経験を活かして、社会に貢献していきたいと思っています。」
面接官がもう一度履歴書に目を通し、目線を僕に移して言いました。
「素晴らしいですね。是非うちで働いて欲しいです。」
「……!?あっ、ありがとうございます!よろしくお願いします!!」
てんかんを伝えるときは、どう伝えるのかが大事。
そうして、今現在も、この職場で働いています。笑
もちろん、上手くいき過ぎた部分もあると感じています。
ただ、それまでの僕は、てんかんは自分のウィークポイントだと決めつけ、
「てんかんという病気を持っていて、意識を失って倒れることがあります…。 今は毎日薬を飲んで、発作をコントロールできるようになっています。」
と、てんかんのことはほとんど伝えていませんでした。
でも大事なことは、弱いところもちゃんと伝えることで、自分の人間性を知ってもらうということだと感じました。
今の職場にとても魅力を感じ、どうしても働きたいと思っていたので、どうにかしててんかんを持っていても受かる方法を考えました。
面接中もきっとすごいエネルギーに溢れていたと思います。笑
でも、そうやって、自分の弱いところをしっかりと伝えられる人って、決して弱くはないと思います。
自分の弱いところを伝えるときに、その人の人間性が出るのではないかと思いました。
僕の場合、 そこで、てんかんで学んだことや、活かしていきたいことなどを伝えられたので、良い印象を持ってもらえたと感じています。
僕を採用してくれた店長も、入社してすぐにバンバン色んな仕事を振ってきました。笑
でも、体調のことは気に掛けてくれて、働く時間などは配慮してくれました。
自分の良くないところを伝えるのは、怖いです。
しかし、伝え方次第では、相手に好印象を与えることも可能です。
自分の弱いところをいかに勇気を持って伝えられるかで、その先の未来が変わっていきます。
もし、この先てんかんのことを伝えることがあるのなら、
- てんかんのことをしっかり伝える。
- 自分の良いところをもっと伝える。
- 自分がてんかんをどう思っているのかも伝える。(プラスな面)
これらのことを意識して伝えてみて欲しいと思います…!
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
― てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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