笑顔を届けるてんかん講師のリンカーン中村です。
「なんでこんな病気にならなければいけないんだ。」
てんかんになった当初、僕はいつも同じことで悩んでいました。
そして、答えが出ないまま、いつも苦しんでいました。
そんな日々から10年近くが経とうとしています。
今日はあえて、”てんかんになったのには理由がある”という前提のもと、逆説的に、その答えを考えていきたいと思います。
”〇〇だから、てんかんになった。”という考え方ではなく、”てんかんになったのは、〇〇するためだ”
という感じですね!
自分と向き合うことにもなるので、「理由なんて考えたことがない」という人も、この機会に少し思いを巡らせてみてはいかがでしょう?
なろうと思ってもなれない
多くの病気もそうだと思いますが、てんかんも「よしっ!てんかんになろう!」と思ってなれるものではありません。(そんな人いないと思いますが…。笑)
であるのなら、てんかんになったのには、何か理由があるのではないかと考えています。
「あなたがてんかんになった理由は、なんですか?」
そう質問されたときに、ちゃんと答えたいなぁと思っています。
”てんかんになったのには理由がある”という前提で、その理由を色々考えてみました。
理由①注目してもらうため
生徒会長を務めたり、テニスの大会で市内優勝したり、後輩にモテてたり、中学時代は僕にとって絶頂期でした。
しかし、高校に入るとそれは一変しました。
「ミスタービーンみたい」だといじられたり(眉毛が濃かったため)、高校から入った陸上部では、謎の血尿により、運動制限を受けたりして、周りが僕のことを認めなくなっている感覚を覚えました。
そこで、何か手っ取り早く周りの人に注目してもらう方法として、てんかんになったのかもしれません。
てんかんになれば、周りの人たちは気にかけてくれます。「大丈夫?」と声を掛けて心配してくれます。
そうやって、別の方法で注目されることで、僕の中の承認欲求を満たしていたのかもしれません。
理由②個性を得るため
小学生のときにお笑い番組にハマって以来、芸人さんに憧れを抱いていました。
しかし、”こんな普通の僕がお笑い芸人になれるのだろうか?”
心のどこかで、そう思っていました。
そこで、”個性が欲しい”と思い、てんかんになったのかもしません。
人とは違う”何か”を持っていることで、差別化を図り、自分であるためのアイデンティティを得ようとしていたのです。
てんかんは、僕にとってひとつの手段だったのかもしれません。
理由③天才になるため
ではなぜ、脳の病気だったのでしょうか?
- 周りの人にかまってほしい
- アイデンティティが欲しい
それだけなら、他の病気でもよかったはずです。
なぜ、てんかんだったのか?
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過去の偉人の中には、てんかんを持っていたと言われている人たちがいます。
- ナポレオン
- ソクラテス
- ゴッホ
革命家、哲学者、画家。いずれもそれぞれの分野で”天才”といえる才能を発揮している偉人です。
もちろん、彼らの功績がてんかんによって得られたものかどうかを検証することは不可能です。
全く関係なかった可能性も、当然あります。
けれど、僕はこの因果関係をポジティブに捉えています。てんかん発作が起きたとき、脳の中では異常放電が起きています。
その刺激によって、”常人では思いつかないアイデアや考えが浮かんでくる”と考えています…!!
それが真実ならば、僕は天才になるために、てんかんになったのかもしれません。
理由としては、1番かっこいいですね。笑
理由④人として成長するため
てんかんになったことで、様々な大切なことに気づくことができました。
- 感謝すること
- やりたいことをすること
- 笑うこと
これらの重要性は、てんかんになっていなかったら、気づいていなかったでしょう。
そして、これらを通して、人間として成長できたと感じています。
周りの人に「ありがとう」を伝えられるようになり、新しいことに挑戦できるようになり、いつも楽しいことを考えるようになりました。
1人の人間として成長するために、てんかんになったのかもしれません。
「良薬口に苦し」
そんなことわざもありますからね。笑
理由⑤てんかんで悩んでいる人の力になるため
「てんかんで悩んでいる人って、結構いるなぁ。誰かにてんかんになってもらって、力になってくれないかなぁ。あと、その大変さとかを世間に伝えてもらおうかな。おっ、コイツならいけそうだな。えいっ。」
僕がてんかんになった、2005年8月20日の朝。もしかしたら、天界ではこんなことを思った神様がいたのかもしれません。
今になって考えてみると、これが1番しっくり来る理由です。
お笑いが好きになって人前に出るのが苦じゃないことも、
芸人になる夢をてんかんを持っていることで挫折したことも、
「てんかんは個性」と言ってもらったことも、
てんかん患者の事故を知って「このままでいいのか」と思ったことも、
すべては、ここに繋がっていたのかなと思います。
「お前ならそれができる」
そんな意思を持って、神様は僕にてんかんを与えたのだと考えると、
同じてんかんで悩んでいる人の力になるために、てんかんになったのかもしれません。
実際に行動し、感謝してもらうことで、てんかんを持っていることが、誇らしく思えることさえあります。
”てんかんになったのには理由がある”
いかがだったでしょうか?
”てんかんになったのには理由がある。”そんな前提で、いくつか理由を考えてみました。
まさか”天才になるため”という理由が、浮かんでくるとは思いませんでした。笑
でも、こうやってものごとを前向きに考えるようにすることって、改めて大切だなと感じました。
新しい発見もありますし、自分と向き合うこともできます。
もし、あなたが病気を持っていたり、悩み事があるとしたら、その理由はなんでしょうか?
考えてみることで、その問題から、全く別の答えが見つかるかもしれません。
このブログを読み終えた今、考えてみてはいかがでしょうか?
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
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「癲癇」と「転換」
どちらも読みは、”てんかん”。癲癇という病気の見方や考え方を、プラスな方向へ転換させたいという思いから、”てんかん講師”と名乗っています。
僕自身が、癲癇になって、人生が何度も転換していった。(悪い方へも良い方へも)そんな経験を伝えていきたい。#てんかん #ミレラボ
― てんかん講師 中村真二@6/8東京 6/29浜松,名古屋 (@nakamur809) 2019年4月20日
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